本邦において,糖尿病かその‘予備群’は成人の6人に1人に達し,メタボリック・シンドロームは疑い例も含めて1,960万人に及ぶと推計されています(厚生労働省)。今やこれらの生活習慣病はガンと並ぶ国民病であり,合併症(脳卒中,心筋梗塞,足壊疽,増殖網膜症,慢性腎不全など)の発症・進展を抑止するために,早期発見と適切な医療提供が重要です。このような状況に対応する目的で平成14年6月に開設された当科は,年々順調に管理患者数が増加してきました(平成20年9月現在,約1,300人)。
糖尿病(特に2型)やメタボリック・シンドロームなどの代謝性疾患は,その治療において生活習慣の改善が必須です。患者さまが各々の疾病と病状をよく理解し主体的な療養行動を開始・継続することを支援するため,多職種によるチーム医療の重要性が強調されています。当科では,糖尿病看護認定看護師*,管理栄養士,薬剤師,臨床検査技師,理学療法士(運動療法士)などのCDEJ**有資格者及び医師によって構成される糖尿病代謝疾患コンサルテーション・ユニットと協働して,糖尿病などの代謝疾患に対するチーム医療を展開しています。外来診療では,管理栄養士や看護師による継続的療養指導システムを整備し,病棟では,一般的な入院治療のほか,インスリン療法を安全かつ確実に導入して頂くための短期入院や,フォーミュラー食を用いた超低カロリー食餌療法(VLCD)も実施しています。
また,内分泌疾患についても積極的に診療しており,糖代謝疾患に限らず,視床下部・下垂体疾患,甲状腺疾患,副腎疾患,副甲状腺・骨代謝疾患,性腺疾患などの多彩な症例について,他科との連係のもとで治療にあたっています。
なお,当科では初診患者さまのための診察予約枠を設けておりますので,新規にご来院になる患者さまは電話またはFAXにて初診予約をお取りになることをお薦めします。
平成19年4月1日付けで,日本内分泌学会認定教育施設に認定されました。
*糖尿病看護認定看護師:日本看護協会の認定審査に合格した,糖尿病看護において熟練した看護技術と知識を有すると認められたリソース・ナース。
**CDEJ:Certified Diabetes Educator of Japan。日本糖尿病療養指導士認定機構によって認定された,糖尿病療養指導に関するエキスパート。
| 名前 | 桑原 公一郎 |
|---|---|
| 職名 | 糖尿病・内分泌内科副部長 |
| 学歴等 | ・平成 4年 東京大学医学部医学科卒 ・平成13年 東京大学大学院医学系研究科卒 ・博士(医学) |
| 所属学会 | 日本内科学会(認定内科医/認定内科専門医/指導医) 日本内分泌学会(内分泌代謝科[内科]専門医/指導医) 日本糖尿病学会,日本甲状腺学会,日本神経内分泌学会 |
| 専門分野 | 内分泌代謝 |